概要

国内無料特許データベース

・・IPC・FIとFタームの観点の相違 (例:農薬関連技術)

・・検索式に入力するIPC、FI、Fタームの決め方

海外無料特許データベース

・・USPTO Advanced SearchにおけるQuery入力のしかた

・・米国特許分類(Classification Home Page

例題1 特許庁電子図書館の特許公開公報フロントページ検索を使ってみる

例題2 特許庁特許電子図書館の公報テキスト検索データベースを使ってみる

例題3 特許庁特許電子図書館のFI・Fターム検索データベースを使ってみる

例題4 USPTO Quick searchデータベースを使ってみる

例題5 USPTO Advanced Searchデータベースを使ってみる

例題6 esp@cenet Worldwide-30million documents データベースを使ってみる


 

概要

 一次情報源を利用して特許調査を行う手順と、検討しておく項目を、以下にまとめてみました。

 

 

手順

検討項目

テーマの選定

@分野

A調査目的(技術動向、他社権利、先行技術、その他)

 

データベースの選択

データベースの選定

国内データベース:

特許庁特許電子図書館

海外データベース:

EPO、USPTODelphion(IBM)

(各データベースの特徴を生かした選択が重要)

 

検索条件の設定

@フリーキーワード
(類義語、同義語も拾うが、なかなか難しい

A分類コード:IPC、テーマコード、FI、Fターム

 

(分類コードを理解して、漏れのない検索を心がける)

B検索式の設定
(論理式AND OR NOTの理解)

 

 

予備検索

予備調査で結果が思わしくなければ、検索条件の修正

 

本検索

データ出力

ヒット件数1〜1000件が目安
(取得件数は、テーマ、調査目的によって変わる)

 

公報の取得

(データベースとダウンローダーソフトウエアを活用)

 

結果の分析・加工

@ファイリング(by Excel、検索ソフト)

 

Aパテントマップ化(by Excel、パテントマップソフト)

 

 

国内無料特許データベース

主なデータベース

文献種別と検索期間

入力フィールド

特徴

公開特許公報フロントページ検索

JP1993

フリーワード

(出願人・発明の名称・要約)

公開日

IPC

 

(AND/OR検索) ヒット件数500以上はやり直し

速報性

 

出力→書誌のみ

発明の概要をつかみ易い

発想のヒントを得るのに使える

 

経過情報有り

公報テキスト検索

JP1986

フリーワード

(出願人・発明の名称・要約・請求の範囲・代理人など、最大200文字)

公開日・登録日

IPC・FI

 

(AND/OR検索) ヒット件数500以上はやり直し

速報性

公開・特許の両方

 

出力→全文

技術文献としての価値が大きい

 

定点観測に向く

・公開公報 → 情報提供用

・特許公報 → 異議申立用

 

FI・FT検索

 

 

テーマコード

検索式(FI・Fターム)

公開年

 

AND/OR/NOT検索)ヒット件数500以上はやり直し

速報性(2ヶ月遅れ)

公開・特許の両方を検索可

 

出力→全文

 

複雑な検索式を作製可能

⇒ 審査官並みの調査レベル

異議・無効審判用の証拠調査にも向く(特許法および審査運用に関する知識が必要)

 

パテントマップを作成するのに有用

※他にも、IPC検索、PAJ(Patent Abstract Japan)検索、外国文献公報(US,EP,GB,DE,FR,CH,WO,CA)検索などがある。

 

フリーワード

発明の名称、要約、特許請求の範囲などに使われている言葉をそのまま検索に用いるための用語。フリーワードには、調査対象の技術を適切に表現する技術用語を選び出す必要があり、同義語、類義語にも注意する必要がある。フリーワード検索で検索漏れをなくすことは難しく、したがって技術動向の把握、国際特許分類の抽出などの下調べ的な用途に向いている。

IPC(International Patent Classification、国際特許分類)

IPCは発明の技術内容を示す国際的に統一された特許分類である。5年に一度改定が加えられ、現在は第7版が出ている。A〜Hの8セクションの下に、クラス、サブクラス、メイングループ、サブグループと階層的に展開される。農薬関連技術は、サブクラスのA01N以下にまとめられている。

FI(Fi1e Index、ファイルインデックス)

FIは、特許庁内の審査官がサーチファイルの編成に用いている分類で、IPCをさらに細かく展開したものである。FIIPCの記号と1桁のアルファベット、またはIPCの記号と3桁の数字および1桁のアルファベットで表されている。例えば、A01N63/02の「微生物または動物質により生産され、またはそこから抽出された発酵生産物」は、さらにFIとして分冊識別符号のA,B,C,D、…Zに細分化されている。

Fターム(File forming term、エフターム)

Fタームは、特許庁審査官の審査資料検索のために開発されたもので、約2,200の技術分野について、Fターム記号を付与したものである。FタームはFIの展開では文献の絞り込みが不十分なものについて、技術内容や応用分野について多観的かつ横断的に細分化したものである。

IPC・FIとFタームの観点の相違 ―農薬関連技術の場合―

農薬に関する国際特許分類は、ほとんど化学構造をもとに分類されているといってよい。一方、Fタームは、用途、施用方法、施用対象、施用場所など多面的である。したがって、特許調査でターゲットを絞り込む際には、用途等の観点からFタームを用い、化学構造の観点からIPC(あるいはFI)を用いるとよい。


 

 

検索式に入力するIPC、FI、Fタームの決め方

@粗い分類の採用

パテントマップの作成や技術動向のウォッチングなど、広い分野を長期間にわたって特許調査する場合、大枠で捉えるコードが適する。

 

農薬および周辺技術

 

IPCA01N25/00A01N65/02

 

Fl:A01N25/00A01N65/02

 

Fタームテーマコード:4H011

農薬

害虫防除

Fターム:4H011AC01,AC04,AC06,AC07

病害防除

Fターム:4HO11AA01, AA03AA05

雑草防除

Fターム:4H011BA014H011AB02

植物成長調節剤

Fターム:4H011AB03

天然生理活性物質

IPC,Fl:A01N65/00A01N65/02

生物農薬

IPC,FI:A01N63/00A01N63/04

混合剤

Fターム:4H011BA014H011BA08

製剤

IPC,FI A01N25/00A01N25/34

周辺技術

防疫剤

Fターム:4H011AC02

衣料用防虫剤

Fターム:4H011AC05

動物用防除剤

Fターム:4H011AE014H011AE04

海棲生物用防除剤

Fターム:4H011AD014H011AD02

木材害虫用殺虫剤

Fターム:4H011AC03

 

 

 

Aやや詳しい分類の採用

自分の研究テーマを常日頃ウォッチングしたい場合には、下の表にあるようなやや詳しいコードの選択が向いている。

 

内容・キーワード

IPC

F1

Fターム

農薬

A01N27/061/02

A01N27/061/02

 

害虫防除

・殺虫剤(←殺線虫剤)

 

 

4H011AC01

・殺ダニ剤

 

 

4H011AC04

・虫、ダニ用忌避剤

 

 

4H011AC06

・虫、ダニ用誘引剤

 

 

4H011AC07

病害防除

・殺菌剤、静菌剤

 

 

4H011AA01

・殺カビ剤

 

 

4H011AA03

・抗ウィルス剤

 

 

4H001AA04

雑草防除

・除草剤

 

 

 

4H011AB01

・・水田用除草剤

 

 

4H011AB02

植物成長剤

・生長調節剤

 

 

 

4H011AB03

生物農薬

A01N63/00

A01N63/00

 

糖、タンパク、油脂等

 

A01N63/00A

 

  フェロモン

 

A01N63/00B

 

  核酸、部分細胞

 

A01N63/00C

 

 ジベレリン、サイトカイニン、オーキシン

 

A01N63/00D

 

 微生物自体

 

A01N63/00E

 

  その他のもの

 

A01N63/00F

 

・微生物または動物質からの発酵生産物

A01N63/02

A01N63/02

 

  混合物

 

A01N63/02A

 

  微生物の産生物質

 

A01N63/02B

 

   ・酵母

 

A01N63/02C

 

   ・特定属の菌(←抗生物質)

 

A01N63/02D

 

  その他のもの

 

A01N63/02Z

 

天然整理活性物質

A01N65/00

A01N65/00

 

 精油、草木からの抽出物

 

A01N65/00A

 

 ロテノン、デリス根

 

A01N65/00B

 

 除虫菊、その抽出物

 

A01N65/00C

 

 松根油、木酢液、樟脳

 

A01N65/00D

 

 藻類

 

A01N65/00E

 

 植物油

 

A01N65/00F

 

果汁、タンニン

 

A01N65/00G

 

きのこ(←担子菌類)

 

A01N65/00H

 

 植物細胞培養物

 

A01N65/00J

 

その他のもの

 

A01N65/00Z

 

 

 

B詳細な分類の採用

 

競合他社の特許出願の審査に情報を提供するためや特許異議申立を行なうために先行技術となる証拠を集めたい場合、あるいは特定テーマについて詳しい特許情報を入手したい場合には、下のように、コード同士を掛け合わせてもよい。

 

水田用除草剤

であって、

成分に異項原子として1個またはそれ以上の酸素または硫黄原子のみをもつ環を有する複素環式化合物を含むもの

(Fターム:4H001AB02)

×

(FI:A01N43/34)

 

 

コードをどのように組み合わせればよいかは、特許庁の作成した農薬マップ(特許庁HP内にある)の検索式の例示が参考になる。(検索式は、パトリス用に作成されているので、電子図書館での検索に転用するには若干の修正が必要である。)

Aの細かい分類を、さらに下層にたどってみるのもよい。特許庁特許電子図書館のパテントマップガイダンスにアクセスすれば、IPCの下層がどのようになっているかを知ることができる。

 


 

海外無料データベース

主なデータベース

文献種別と検索期間

入力フィールド

特徴

USPTO

Quick search

US1976

フリーワード

(出願人・発明の名称・要約・請求の範囲・発明の詳細な説明・IPC・USCLASS)など

登録年

 

AND/ OR/NOT検索

ヒット件数の上限無し

速報性

フルテキスト検索可能

 

 

テキスト文書(式、図なし)とTIFFイメージ文書(式、図あり)の2種類の形態で取得可能

 

引例へのリンク有り

USPTO

Advanced search

US1976

検索式

(出願人・発明の名称・要約・請求の範囲・発明の詳細な説明・IPC・USCLSSなど)

 

 

AND/ OR/NOT検索

ヒット件数の上限無し

速報性

フルテキスト検索

 

 

 

複雑な検索式を作製可能→審査官並みの調査レベル

EPO esp@cenet

Worldwide-30milion documents

EP1978

US1968

JP1976

PCT1997〜など

フリーワード

(発明の名称・要約)

公開番号

出願番号

優先権番号

出願人

IPCなど

 

AND検索

ヒット件数の上限無し

速報性

50カ国以上の特許を収録

非英語圏の特許も抄録を英語で作成

 

特許庁電子図書館サーバーが混んでいるときにも、ここで日本の公報(pdf)が取れる

 

パテントファミリー入手も可能

 

Delphion

IBM系)

US1971

EP1979

PCT1997

 

フリーワード

(要約・請求の範囲)

 

無料で使用できるのは、Quick

Text Search(米国特許)Number Search(US,EP,WO,JP)のみ

 

USPTO Advanced SearchにおけるQuery入力のしかた

 

入力フィールド

略号

使い方

 

発明の名称

TTL

ttl/pesticide

フレーズを検索するには、 で囲う。例えば”biological pesticide””

 

要約

ABST

ttlabst,aclm,specに変えれば、検索対象を要約、クレーム、発明の詳細な説明と変えられる。

 

特許請求の範囲

ACLM

 

発明の詳細な説明

SPEC

 

出願人

AN

an/Toshiba$,  an/”du pont”

 

発明者

IN

in/tanaka-ichiro, in/tanaka-$, $-ichiro

 

国際特許分類

ICL

icl/A01N63/00, icl/A01N63/$, icl/A01N$

 

米国特許分類

CCL

ccl/504/130, ccl/435/$

 

出願番号

APN

apn/123456

 

出願日

APD

apd/19970110,

範囲は、例えばapd/19970110->19970210

 

発行日

ISD

ipd/19970110,

範囲は、例えばapd/19970110->19970210

 

出願形態

APT

Utility apt/1, Reissue apt/2,

Design apt/4, Plant apt/6